MAP & Action Based Learning

Rossの最大の特徴とも言えるのがMAP(Multidisciplinary Action Project)です。最近では同様のコンサルティングプロジェクトを提供する他のMBAプログラムも増えてきましたが、RossのMAPはその先駆けであり、深さ、広がりにおいて他の追随を許しません。MAPは最初の1年目で学んだコアクラスの総仕上げとして位置付けられており、全ての知識と経験を総動員して取り組むグループプロジェクトです。

MAPは例年3月から4月の7週間にかけて実施されます。1グループは学生6~7人で構成されており、各グループにそれぞれ教授がアドバイザーとしてつくことになっています。

Choosing a project

MAPには国内のクライアントを対象にしたCMAP、海外のクライアントを対象にしたIMAP、そしてベンチャー企業を対象にしたEMAPの3種類があります。例年12月の終わりから1月初旬にかけて100程度のプロジェクトリストが公開され、学生は自らのキャリアの志向に基づき、1番から10番までの優先順位を付けます。その後、優先順位、バックグラウンド等を考慮し、学校側がプロジェクトメンバーを決定します。

Schedule

1週目…キックオフミーティング、プロジェクト範囲の確定
2-6週目…分析、定期的なミーティング、電話会議
7週目…最終プレゼンテーションの実施

MAP体験談1 (Class of 2011)

私はMAPを選ぶ際には、自分のバックグラウンドにも近く興味もあった医療系を中心に10プログラムを選択しました。一番と二番には海外でグローバル製薬企業がスポンサーとなっているプログラムを選びましたが、最終的には三番目に選択したミシガン大学Taubman InstituteのES細胞(胚性幹細胞)のマーケティングプロジェクトに決まりました。

米国では一昨年のオバマ大統領就任後に、連邦政府の研究費を使用してES細胞の研究をすることができるようになりました。ミシガン大学でもこの流れを受け、医学部のTaubman InstituteにConsortium for Stem Cell Therapies (CSCT)が2009年に設立されました。このコンソーシアムには5年分の予算がついており、その予算の半分をミシガン大学が負担し、残り半分を個人資産家であるAlfred Taubman氏が寄付していました。我々MAPチームに与えられた課題はCSCTが樹立したES細胞のマーケットを探り、予算の尽きる5年後までにその事業内容をself sustainableにするというものでした。

MAPが始まり内部スタッフにインタビューを進めていくなかで、コンソーシアムは他にはない独自の技術を多く持っていることがわかってきました。しかし、それらの技術はすぐにプロダクトとして売り出せるものではなく、5年の間にコンソーシアムself sustainableにするためには今すぐに販売可能なプロダクトにより資源を投入する必要がありました。現行のコンソーシアムのマネージャーは大学の他業務と兼任だったため、十分に組織運営を監督する時間がなく、この点に改善の余地があるとMAPチームは判断しました。そこで、新たに100%コンソーシアムの運営に時間を使い、研究と製品開発のバランスをとることのできる人材を新たに登用することを提案しました。またその人材の監督のもとにプロダクトの開発を行えば、5年後までにself sustainableに十分な収入が得られるというモデルを提案し報告しました。

クライアントは当初期待していた結果とは若干異なるものの、この報告に非常に満足し、最終プレゼンテーション後に内部ボードミーティングでも発表してほしいという追加依頼が来たほどでした。また個人スポンサーであるAlfred Taubman氏にもプロジェクトの発表をする機会があり、氏もコンソーシアムの現状を理解するのに非常に役にたったと喜んでくれました(ちなみに彼は本当に大金持ちでディナーに招かれた自宅にはピカソやドガといった画家の作品がごろごろしており、同様の家があと6軒はあるという話でした)。

プロジェクトメンバーは私のほかにUS出身が2名、インド出身が1名、合計4名のコンパクトなチームで、意思決定も比較的早く効率的なチームでした。また週に一度はチームディナーを開催し、メンバーのパートナーや子供も参加してプロジェクトのことを忘れて楽しい時間をすごすことができした。プロジェクトの内容はなかなか一筋縄ではいかず大変でしたがチームメンバーに恵まれ、一丸となって取り組む事ができたのが幸いでした。

プロジェクトの中ではマーケティングの授業で学んだフレームワークなど、状況を整理するのに役に立ちました。しかしMAPは授業の応用以上に、チームで2カ月弱頭を突き合わせて共に悩み、意見を集約していくという意味において、通常のクラスのassignmentでは得られない経験ができる場だと思いました。また自分たちの提案の結果がクライアントスタッフの業務内容見直しなど、スタッフ個人の職を左右しかねない内容であったため、常に緊張感の中で仕事に取り組むことができ、これも貴重な経験でした。MAPはAction Based Learningを体現するプログラムとして学校が推し出しているだけのことはある、得るものが多い素晴らしいプログラムだと思います。

MAP体験談2 (Class of 2006)

今回私が参加したのはイスラエルのベンチャー企業の市場開拓戦略立案というプロジェクトです。3月の初めに担当プロジェクトが決まるとすぐクライアント企業との顔合わせがあります。私の場合は先方がイスラエル企業であったため、双方の中間をとりチェコスロバキアのプラハで1週間のセッションを行いました。この期間中にクライアント企業の会社状況、製品、コア事業などなどを把握し、今後約2カ月間のプロジェクトの目的と範囲、及びスケジュールの摺り合わせを綿密に行います。その後は米国に一度戻り大学の図書館の膨大なデータを使い、1週間という短い期間の中で気が狂ったようにマーケットの調査を行いました。この調査結果に基づいて、業界の専門家、エンドユーザー提携パートナーの候補などにインタビューをするために、イギリス、スイスなどに手分けして飛びました。そして最後に7週間に及ぶ調査データに基づき、新製品のスペック、ターゲット市場、及び具体的な参入計画までの提案を行い、プロジェクト終了となります。

MAPで得られるものを挙げ連ねていくときりがないのですが、何よりのメリットは実際のビジネスに直結したスキルを取得出来ることでしょう。1年間必修授業で習ったビジネスの基本がどのように実際のビジネスで『使用』出来るのかを身をもって体験しました。また、仕事の進め方、ネゴの仕方、説得の仕方など、これほどまでに国や会社のカルチャーの違いがあるのか!?と視野が広がった覚えがあります。また、2年生になるに当たって必要なことや興味のあるクラスを選ぶよいマイルストーンになるかと思います。そして何よりも、プラハやロンドンのバーやホテルで飲み明かしたMAPメンバーはかけがえのない将来の財産になることでしょう!

NB Fellowship (New!)

Full-time MBAに私費で留学する日本人向けに、当校OBが奨学金制度を設立しました。

 

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