「ミシガン大学ビジネス・スクール志望者の皆さまへ」



佐々木通博(MBA1993

1993
年卒業(MBA)の佐々木通博と申します。現在は、株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスで、経営企画・広報IR・法務・知的財産・ライセンス担当の常務執行役員をしています。卒業後17年も経つことに自分でも驚いているのですが、ミシガン大学ビジネス・スクール(以下「ミシガン」)を志す皆さまに、僭越ながら応援メッセージを差し上げます。IT環境がまるで違う前世紀の昔話がどれだけご参考になるか、ちょっと心許ないものの、多少なりともお役に立てれば幸いです。

私は、当時の勤務先であった新日本製鐵株式會社からミシガンに企業派遣留学いたしました。志望理由は、本学がGeneral Managementを標榜しており、バランスの取れた教育を受けられるだろうという期待があったからでした。実は、第1志望校は別にあったのですが、そちらが不合格になったので、第2志望のミシガンに決めた、という現実的な理由もあるのですが、それは内緒です。

結果的には、ミシガンに行ったのは大正解だったと思っています。先日惜しくも他界されたプラハラド教授を始め、一流の教授陣から質の高い教育を授けていただいたと今でも感謝しています。学生は、中西部出身者が多く、質実剛健な学風が肌に合いました。アンナーバーという自然と文化が調和した街も、勉学や生活に理想的な環境です。ご家族を帯同される方も、何ら不安はないでしょう。もう1回ビジネス・スクールに行かせてやると言われたら(あんなにきつい勉学は、二度は無理と思いつつ)、当時の第1志望校には目もくれず、施設が一層充実したミシガンを選ぶことでしょう。

上述の通り、私はGeneral Management教育を受けることを目的としていましたので、企業戦略論、ファイナンス、会計学等を中心に様々な科目を満遍なく履修しました。おかげで、企業経営に必要な基礎的知識を体系的に修得できたと思います。ファイナンスや会計など、それまでの企業実務ではあまり経験しなかった分野を補強できたことは収穫でした。特に、シカゴ学派の市場主義経済原則を叩き込んでくれたファイナンスは、企業統治、M&AIRなどの問題に取り組む際、私のバックボーンになっています。

ケースやプロジェクト中心の科目も忌避せずに積極的に選択しましたので、学期中は結構死んでおりました。しかし、それを生き延びたことで、「大抵のことは何とかなる。」という妙な自信がついたのも事実です。実は、過大なマルチタスクの並列処理能力をつけさせるのが、ビジネス・スクール教育の主眼なのではないかとさえ思います。

企業派遣留学生だった私は、サマー・インターンシップに従事する必要がありませんでした。そこで、長い夏休みの一部を活用すべく、ミシガンが提携しているビジネス・スクール学生向けの「ワシントン・キャンパス・プログラム」に参加しました。首都ワシントンD.C.で米国の政治・立法過程を学ぶ機会を得たのも、貴重な体験でした。

私は、卒業後、約7年間、新日鐵で勤務した後、2000年にネットイヤーグループ株式会社、そして2002年に現在の勤務先の前身である株式会社スクウェアに転職しました。スタートアップ期のベンチャー企業や人手の足りない中堅企業では、一人で何役もこなさなければなりませんが、ビジネス・スクールでのGeneral Management教育が役に立ったことは言うまでもありません。特に、昨年春に英国のゲーム会社を買収した際、事前交渉から統合作業(PMI)に至るまで陣頭指揮を執ったのですが、ビジネス・スクールで外国企業の経営管理を学んでいたことが私をスキル面でもメンタル面でも支えてくれたと思っています。

余談になりますが、ミシガンのいいところの一つに、学生数が多すぎず、少なすぎず、適度な規模ということがあります。そのせいか、卒業後、初対面のアメリカ人ビジネスマンとの間で、「アメリカで勉強したことあるの?」「ミシガンのMBAです。」「え、嘘。俺もウルヴァリンだよ。」「世の中狭いですね。ゴー・ブルー!」という会話を交わして盛り上がった経験が何回かあります(「ミシガン?よくあんな寒いところに行ったねえ。」と変な感心をされることもありますが)。卒業生のMBAたちは、様々な産業の要所で活躍しているようです。

ただ、賢明な皆さまは既にご承知と思いますが、MBAという「肩書」はオールマイティではありません。他の学位や資格と同様、MBAも「幹部候補生としての基礎教育を修了しました。」といった程度の能力表示に過ぎません。弁護士や医師のような業務独占資格と違って、学位取得自体が目的になりませんから、その取得の過程自体に意義を見出す必要があります。特定分野に特化するもよし、私のように広く浅く学ぶもよし、人脈構築に重きを置くもよし。どこに目標設定するにしても、ミシガンは、それに高い水準で応えてくれる選択肢の一つであることを確信しております。

皆さまが納得のいく選択をされ、それを最大限に活かされることをお祈り申し上げます。

以上

 

NB Fellowship (New!)

Full-time MBAに私費で留学する日本人向けに、当校OBが奨学金制度を設立しました。

 

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